雪による発電量低下を防ぐ方法
積雪による発電量低下を防ぐための正しい知識と安全な対処法を、プロの目線でわかりやすく解説します。
📊雪がパネルに与える影響
冬場に太陽光パネルが雪に覆われると、発電量は大幅に低下します。わずか数センチの積雪でも太陽光が遮断されるため、場合によっては発電量がほぼゼロになることもあります。雪国では冬季の発電効率を守るために、適切な雪への対処が欠かせません。
ただし、パネル表面は通常ガラスで滑りやすく設計されているため、傾斜角が十分にある屋根では雪が自然に滑り落ちることも多くあります。まず自然落下を待ち、それでも落ちない場合に適切な対処を検討するのが基本です。
⚡ 発電量の低下
薄い雪でも遮光され、発電量が大幅に減少。枚数が多いほど損失も大きくなります。
🌡 ホットスポット障害
一部のパネルのみが雪で覆われると不均一な発電が起き、特定セルに熱ストレスが集中します。
🏠 落雪リスク
パネル上に蓄積した雪は一気に落下することがあり、通行人や設備への被害につながります。
💰 経済的損失
積雪期間が長いほど売電収入が減少。適切な管理で損失を最小限に抑えることが重要です。
❓雪落としが必要なケースとは?
すべての積雪で雪落としをする必要があるわけではありません。次のような状況では、積極的な対処を検討してください。
- 積雪量が多く(目安:10cm以上)、自然落下が見込めない場合
- 気温が低く、このまま凍結してしまう恐れがある場合
- 南向きの急傾斜でなく、自然落下しにくい屋根の形状の場合
- 晴れた日が続く予報で、パネルを早期に稼働させたい場合
- パネルが2〜3日以上、継続して雪に覆われている場合
✅安全な雪落としの手順
太陽光パネルの雪落としは、パネルを傷つけず、かつ自分の身を守りながら行うことが重要です。以下の手順を参考にしてください。
安全確認・装備の準備
作業前に天候・屋根の状態を確認します。地上から作業できる長柄の雪払いワイパーやスクレーパーを用意しましょう。屋根に上る場合は、命綱・安全帯を必ず着用してください。
システムのパワーダウン(任意)
作業中に万が一パネルに触れることがある場合は、パワーコンディショナーの電源を切り、安全な状態で作業を行いましょう。
地上からの除雪(推奨)
長さ3〜5mほどの「ルーフレーキ」や専用の雪払い棒を使い、地上から優しく雪を払い落とします。パネル面に沿って横にゆっくり動かすのがコツです。
パネル周囲の雪も除去
周囲の屋根や雨樋に積もった雪も一緒に除去しておくことで、再度の雪の吹き溜まりを防げます。
作業後の目視確認
作業後はパネルに傷やひびがないか目視確認を。発電モニターで発電量が回復しているかチェックすることも忘れずに。
🚫やってはいけないNG行為
誤った方法での雪落としは、パネルの破損・感電・転落といった深刻なトラブルを引き起こします。次のNG行為は絶対に避けてください。
🔨 硬い器具での叩き落とし
スコップや金属製ブラシでパネルを叩くと、ガラス面が割れたり、コーティングが剥がれたりします。
🔥 お湯や熱湯をかける
急激な温度変化によりパネルのガラスが割れる可能性があります。ぬるま湯でも基本的にNGです。
🧪 融雪剤・塩の散布
塩分や化学薬品はフレームの腐食や、端子・配線のダメージを引き起こします。
🏔 降雪中・凍結時の屋根作業
最も危険な行為です。路面凍結時と同様、屋根上での滑落リスクが極めて高くなります。
📞プロに依頼すべきタイミング
自己対処が困難なケースでは、専門業者への依頼をためらわないことが重要です。特に以下のような状況では、プロに任せることを強くお勧めします。
- 屋根が急勾配(傾斜角30度以上)または高さが5m以上ある場合
- 積雪が凍結・氷結しており、除去が困難な場合
- パネルの損傷(割れ・変色・焦げ)を発見した場合
- 除雪後も発電量が回復しない場合(内部故障の疑い)
- 高齢者・一人での作業など、安全確保が難しい場合
🛡雪対策の事前準備
積雪シーズンが始まる前に準備しておくことで、いざというときに落ち着いて対処できます。
① 専用工具の購入
太陽光パネル対応の「ルーフレーキ(屋根用雪払い)」や「スノーワイパー」を事前に購入しておきましょう。パネルを傷つけにくいゴムや布製の先端を持つものを選ぶのがポイントです。
② モニタリングシステムの確認
スマートフォンやパソコンで発電量をリアルタイムで確認できるモニタリングシステムを活用することで、雪による発電量低下を素早く把握できます。
③ 緊急連絡先の確認
施工業者や保守点検会社の連絡先を手元に控えておきましょう。緊急時に素早く専門家へ連絡できる体制を整えておくことが大切です。
④ 保険内容の確認
火災保険や太陽光パネル専用の保険が積雪・雪害をカバーしているか確認しておきましょう。補償範囲や免責金額を把握しておくと、いざという時に慌てません。

